ごあいさつはありません

できたものだけがある

ロウワー(MAS)

 この記事はB4UT Advent Calendar 2021 12/14の記事です。

 

 こんばんは。今回はただの遅刻です。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

 私はB4UT 3rdのSmaと申します。B4UT Advent Calendarは2回目の参戦になります。普段はセガ音ゲーで遊んでいたり、Twitterをやったり、1年ほど前からは課題に苦しんだりしています。

 

 

 

 早速ですが、まずはこちらの動画をご覧下さい。

 


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 これはアーティストのぬゆり氏が11月11日に公開した『ロウワー』のMVとなっています。

 

 この楽曲『ロウワー』はゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク(プロセカ)』にユニット「25時、ナイトコードで。(ニーゴ)」への書き下ろし楽曲として収録されたものです。

 

 プロセカやニーゴの説明はこれにでも任せるとして......

 

 

 ロウワーにはいわゆる原曲となるバーチャル・シンガーver.(上の動画です)とユニットメンバーが歌っているセカイver.が存在します。MVも異なる映像となっており両方ともYouTubeにアップロードされていますが、2つのバージョンがほぼ同じペースで爆伸びするというプロセカ史上でも珍しい現象が起きており、原曲はこの記事の執筆中に300万再生を突破しました。確認してないけど突破したに決まっています。

 

 さて、ロウワーがプロセカに追加されたのはMV公開前の10月31日。MASTER レベル30として追加されたその譜面をプレイした我々の目に飛び込んできたのは想像の斜め上をゆく光景でした。

 


www.youtube.com

 

 なんだこれは。1曲を通して一切休みがないハネリズム。それに応えるかのように襲いかかる圧倒的な量とスピードの24分2打。譜面製作者は16分音符を知らないのか?

 

 かくして現れたプロセカハネ譜面界の新星は、ある程度プロセカを「わかっている」人間が一見すれば、まずは他のハネ譜面と同様に近づきたくないと思うであろう譜面となりました。

 

 

 

 ...しかし、ロウワー(MAS)がナイフのような外面に隠した本当の姿は、他のハネ譜面たちとは少々異なるようです。

 

 それを暴く鍵は、暁山瑞希ロウワーへの信頼。愛情。

 

 屋上で暁山瑞希と相対する東雲絵名のように真剣な眼差しで、譜面画像を見つめてみましょう。

 

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譜面画像はプロセカ譜面保管所様のものをお借りしています

 

 

 ロウワー(MAS)が持つある特徴、いや、こだわりが見えてきたでしょうか。

 

 

 

 この譜面、実は大きいノーツの後ろに小さいノーツが完全に収まっている配置が全く登場しません。

 

 

 

 それがそんなに重要なのかって?そもそもプロセカでハネ譜面が嫌われるのは、大抵の場合は認識難がセットになっているからです。例えばこちらをご覧ください。

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potatoになっていく(MAS)

 2打のセットが4つありますが、4番目に注目してみます。これを両手でタタンと取りましょう。

 

 一打目は......左寄りだから左手w

 

 

 

 詰み

 

 

 そうはならんやろ

 

 というわけで、取る順番を間違えると一発でGREATどころかMISS直行の配置だということは理解いただけたとは思いますが、プロセカのハネ譜面はこういうのが当たり前のように降ってきます。毎度「これは間違えると詰む!」などと判断している余裕は大抵の人間には存在せず、基本的には覚えて対応することになります。

 大ノーツの後に小ノーツが飛んでくると、後ろの小ノーツをどちらの手で取るか判断してから大ノーツを取る手を決める必要があります。この判断が間に合わない(もしくはそもそも気づかない)のが詰みパターンとして重要な例です。

 

 これに対してロウワーの24分は基本的に小ノーツ→大ノーツの順番で構成されており、そうでない場合でも大抵はフリックの向きなどの誘導がついています。

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右向きフリックを左手で取ろうとは思わないし、逆も然り

 他にもいろいろな形の24分2打が登場しますが、そのほとんどは全く重なっていないか、小ノーツ→大ノーツの順で左右どちらかの端が揃えてあります。それでも取る手を間違えるなら練習してください

 詰みを誘発する配置は非常に少ない、というよりこれはおそらく自然に処理すれば詰まないように配置されています。

 そう。あえて言い切れば、ロウワーは認識難ではありません。

 

 

 

 

 

 ロウワーは私たちの味方です。

 

 

 

 

 

 とはいえ、このこだわりを理解していても難しい配置はいくつか存在しており、ここからはそういった部分をかいつまんで解説していきます。

 

11小節目など

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一瞬で再登場

 先ほどの話があるので流石に取る手を間違えることはないと思うが、そもそも

フリックのせいでリズムが乱されやすい。

 

 よく見るとフリックの後の単押しが8分を刻んでいる。フリックはグレない程度に適当にやって8分を死守するのが勝利への近道。

 

 なお、8分意識はこの配置が強化されて降ってくるアウトロでも有効。

 

17小節目

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味方じゃなかったのか

 詰みはしないけど流石に取り方決めといた方がいいかな......

 ちなみに筆者は最初の黄ノーツは左手、後の3つは右手で取っている。特に最初の黄ノーツは本当にどう取ってほしいのかさっぱりわからない配置だったりする。

 

22〜24小節目

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 小節頭とその手前のノーツでできた24分に気を取られているとホールドやフリックでGREATを量産する難所。ホールドじゃない方の指はしっかり離さないと後が全部遅れる。

 

キャプションないと勝手に画像左寄せになるのめんどいな

 

25小節目

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右で入ってウキウキしながら2打ずつ叩いてると急に左端から入る2打が来て終わることがある。25小節目に入ったら叩きながらなんとなく左に寄っていくと後がスムーズ。

 

26〜39小節目

 ルール通り。たのしい

 

40小節目

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 24分フリックが2回入った後に24分2打2セット、さらにその先には24分8連打が待っておりこの瞬間だけ非常に忙しい。

 8連打はかなり速いが、幸いこの譜面には16分が一切なくスピードを間違えて遅れることはあまりない。あとは気合。このあとにもノーツがあるのでオーバーランには注意。

 

45小節目

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何回も繋がれる「ように」の部分

黄フリックが拍の頭ではない。曲をよく聴くと確かにその通りなのでボーカルに合わせると吉。

 

48小節目

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 デカいノーツが気になるが指の位置は全く変わらない。

 

54・56小節目

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ここに来てパターンが変わる

 ロウワーからの最後の試練と言わんばかりのパターン変更。24分4連打が襲ってくる。今までは24分の2打目で8分のリズムを刻んでいたが、最後は2連打の2打目と4連打の1打目の間が8分の休みになる。入り・連打ともに走らないように注意。

 

おわりに

 お楽しみいただけたでしょうか。ロウワーは音ゲー的な側面だけでなく、イベントストーリーとの親和性が高いこと、ニーゴ的な文脈が一切載っていない原曲MVの完成度が非常に高いことなど、ありとあらゆる意味で素晴らしい点がとても多い楽曲です。

 

 

 みなさんもこの機会にロウワーにハマってみてはいかがでしょうか。

 


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