ごあいさつはありません

できたものだけがある

【#裏都16th】普通の問題も作ってるんだぞってとこ

 どうも。Smaです。

 

 去る9/19、東西音ゲーサークルの交流会「都16th」の最後を飾るクイズ企画「裏都16th」が行われました。

 僕は企画側の人間としてプロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク(以下プロセカ)に関する問題を主に担当したので、今回はクイズ的なコメントも交えながら作った問題を紹介したいと思います。

 

 ちなみに、僕は普段音ゲークイズ企画で名前を出して作っているクイズはどこか様子がおかしい問題が多いらしいんですが、このプロセカの問題は非常に真面目なものが多いです。デトロイト市警クイズ等との落差に驚かないようお願いします。

 

ルール

今回は早押しボードと呼ばれる、普通の早押しクイズと同様に誰かがボタンを押した段階で問読みをストップし、そこから全員でボードに答えを記入するという形式です。

ボード回答した人:正解で+1p、不正解は±0p

ボタンを押した人:正解で+2p、不正解で-1p

 

問題

プロセカ部門全20問のうち、僕が担当した13問を紹介します。いくつかの問題についてはクイズ的な解説も交えてみます。

 

Q.オープニングでは出演者全員で寸劇を行うのが恒例となっている、月に1回放送され、プロジェクトセカイに関する新情報が告知されるWeb番組は何?

A.プロジェクトセカイ ワンダショちゃんねる

 どちらかというと周辺知識だが、プロセカのプレイヤーにとってはわりと重要な存在なので出題。

 

Q.現状イベントバッジや想いのカケラの交換でしか手に入れられない貴重なアイテムとなっている、エリアアイテムが特定のレベルに達した時にさらにレベルを上げるために必要なアイテムは何?

A.願いの雫

 比較的最近追加されたアイテムを出題。10月からはライブミッションでも獲得できるようになった。「貴重なアイテム」はいかにも主観っぽいが、いつかのワンダショちゃんねるで近藤さん*1あたりがそんなことを言っていた気がする。裏は取っていない。

 

Q.4人で『ベノム』を歌唱したMVが公式YouTubeチャンネルにアップロードされている、2022年4月1日限定でゲーム内に登場した、草薙寧々、花里みのり、暁山瑞希、望月穂波の4人からなるユニットは何?

A. 休日、趣味人同士で。

 ベノムのセカイver.は二人歌唱なので、冒頭で何かがおかしいことに気づけるかどうかがポイント。今のところベノムを4人で歌った組み合わせは(たぶん)これしかないので、実は読まれ始めてすぐに答えが一つに定まる問題だった。

備考にもこう書いてある

 

Q.二人のキャラクターランクのうち低い方と同じ値まで上げることができる、特定のキャラクターの組み合わせに対して設定され、上げることで称号などを手に入れることができるものを「何ランク」という?

A.キズナランク

 ゲームをやっていれば知っているであろう重要な仕様を前フリとしてピックアップ。案の定早い段階での押し合いとなった。

 

Q.「ジウダス」「千年の独奏歌」「ドクター・ファンクビート」のバーチャル・シンガーver.を単独で歌唱しているのは誰?

A.KAITO

 列挙系の基本的な問題。早押しクイズに慣れているとこういった問題ですぐに共通点探しに入れたりして有利なのかもしれない。適当言ってたらすいません。

 

Q.彼女が着ている独特なTシャツはカラフルパレットストアで実際に販売されたことがある、「もっともっと」という口癖が有名な、ユニット「MORE MORE JUMP!」のメンバーは誰?

A.花里みのり

 有名すぎるあのTシャツから出題。クイズ的にはいきなり「彼女が」から始まる指示語の使い方に注目。こういった部分を聞き漏らさず、人物を問う問題であることをつかむことができればより正解に近づけるだろう。

実際の告知画像(販売は終了しています)

 

Q.披露される曲がフルバージョンとなるほか、コールやメッセージに対してキャラクターがリアルタイムで反応する点で通常のバーチャルライブとは一線を画している、ゲーム内で有料のチケットを買うことで参加できるライブイベントは何?

A.コネクトライブ

 2周年ライブよかった......

 「通常のバーチャルライブとは一線を画している」の部分が言い回しとしてもヒントの出し方としてもかなり気に入っているのだが、当然そんなところまで読まれるはずもなく......

 

Q.プロセカのカードに割り当てられている5つのタイプとは、キュート、クール、ピュア、ハッピーと何?

A.ミステリアス

 早押しの技術が真正面から試される厳しい問題。本番はキュートまで読まれてストップし、回答も割れに割れた。この問題についてはちょっと場所を使って考えてみる。

 ......つもりだったのだが、思いのままに書き連ねたら翌日の僕がドン引きする分量になっていたので脚注に突っ込んでおく。時間があったらぜひ読んでみてほしい。*2

 ちなみに、今回の問題で読み上げられたのは「メンバー絞り込みに使うタイプ一覧や持ち物画面のピース・ジェムの並び」で使われる順番だった。こっちはこの並びが一番メジャーだと信じて出しているのだが、そんなところまで気づいて答えられる人がどれほどいるか......僕が解答者だったら多分無理だ。

こういった場面での並び順

 

Q.プロセカのイベント「Bout for Beside you」の開催からおよそ7ヶ月半遅れてイベント楽曲として収録された、雄之助によるVivid BAD SQUADへの書き下ろし楽曲は何?

A.Awake Now

 やっぱり特殊なエピソードがあるものは題材にしやすい。こういった話題を常に集めておくと、解くときも作るときも味方になってくれるので非常に心強い。

 

Q.神山高校に通っていないにも関わらず神山高校でのエリア会話が存在する、ユニット「ワンダーランズ×ショウタイム」のメンバーは誰?

A.鳳えむ

 ワンダショのメンバーに会いに来てしまう(校舎にすら入っていく)ので神山高校でエリア会話が発生するのだが、先日のイベントでついにメンバーですらない東雲絵名との会話が追加されてしまった。

 

Q.宵崎奏を中心としたストーリーが展開されたイベント「カーネーション・リコレクション」でSasanomalyが25時、ナイトコードで。に書き下ろした曲は、曲名も「カナデ」から始まる何?

A.カナデトモスソラ

 聞いてるうちにだんだん記憶が蘇ってくる問題文(本当に?)。情報の羅列っぽさが少ない仕上がりになっていて嬉しい。

 

Q.(2つお答えください)プロセカに収録されている楽曲のうち、タイトルが漢字一文字で表される二つの楽曲とは、どちらもVivid BAD SQUADが歌う『何』と『何』?

A.『街』、『踊』

 先程の問題も含め「〜とは」で終わりそうなところで更に情報を追加するスタイルの問題を何気なく作っていたのだが、こういうことをやるならこれ以上問題が分岐しないという確信を持たせられるように作りたい。今回は冒頭で2つ答えるよう指定していたからまだよかったが、本番で「〜楽曲とは、どちらも/」で止まったときはマジでやっちゃったかと思った。

 開始前の雑談で「プロセカのオリジナル曲『街』しか知らない」と言っている人がいて終わりかけたが、完全に平静を装うことで直前ボツを逃れた。

 

Q.ボカロPとしても活動しており第10回プロセカNEXTでは「それでもいいんだよ」が採用されゲーム内に実装された、みそみぃると共に『MisoilePunch♪』として活動しているアーティストは誰?

A.Ponchi♪

 プロセカを遊んでいない音ゲーマーの間でも比較的認知されていそうな事柄を出題。いろいろな人がわかる問題のほうがいろいろな人が嬉しくなれるのである。押されたところでわかるかは知らないが......

 

おわりに

 楽しんでいただけたでしょうか。

 なお、使用された問題はすべて公開されています。僕以外のメンバーが作ったプロセカ問題もありますし、プロセカ以外の音ゲーの問題もそれはそれは大量にあるので気になる方はぜひ以下のツイートから確認してみてください。

 公開できそうなクイズを作ったときはできるだけ記事にしたいなあといつも思っているので、そのときが来たらまたよろしくお願いします。

 ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとりごと

 はじめは一人で20問作ったると意気込んでいたことを考えるともっと作れやという気にはなるが、問題群としてはかなりいい感じ、わりと今までの集大成に近いような気すらする。

 裏都参加者には音ゲークイズガチ勢が多く、その知識量や技術には驚かされるばかりだが、裏都はそういった人々のためだけの企画ではない。むしろ普段音ゲークイズをやらない人にこそ楽しんでほしいという願いを持っている作問メンバーは多いと思うし、ぼくもその一人だ。*3

 その気持ちは、例えば早押しボードという形式に現れている。競技シーンにおける早押しボードは、知識量での差がつきやすいようにいくつもの情報を盛り込んだ長い問題文で行われる場面が比較的多いのだが、今回の裏都においては多くの参加者に回答してもらうことを目的としており、使用問題も普通の早押しクイズと変わらない。

 

 ぼくの場合は、今回は正解してもらえる問題を作ることを特に心がけた。しかし易しすぎる問題では答えられても満足感はない。適切な難易度の問題を気持ちよく答えてもらう。こうなってくると、ただ問うだけでなく正しい知識を持つ者を正しい答えに導くことも作問者の仕事であり、腕の見せどころでもあると思う。今回の問題群は参加者に正解の喜びを多く届けられるものになっていただろうか?ぼくは結構いい感じだったと思うんだけど、どう?

 

 まあ、自分くらいは満足させられる問題を作れたのは確実だな。

 

 ここからは反省。

  • 問題が少ない
     一生の課題。たぶん題材の選び方が厳しすぎるのだが一生直らない。そのぶん一問のクオリティはある程度担保しているとは思うが、現実には数を揃えないといけない場面のほうが多い。いつもごめん。
  • パラレルがない
     素直な問題を意識しまくった結果、自分ではパラレル(ですが問題)を1問も作らなかった。ないならないでいいとは思っているがなんかウケる。
  • プロセカをやってなかった
     勉強用のiPadを購入したのでプロセカもデータを移したのだが、院試を控えていたこともあり裏都前の2ヶ月くらいはプロセカをほとんど開いていなかった。この時期の分のネタがあればもう少し作れたような気がする。院試は受かった。

 

 

 

〜おわり〜

 

 

 

*1:近藤 裕一郎 氏。プロセカを開発する株式会社Colorful Paletteの社長。リアルイベントやWeb番組に出てきてアップデートの説明などをすることが多い。

*2:

この問題はまず「プロセカのカードの5つのタイプ」という情報が提示された後、5つのうち4つが読み上げられ、最後の1つを答えるという形式になっている。この問題に正解するにはどうすればいいか?

 

 まず考えられる手段は4つ読まれるまで待つこと。というか一応これが原則だと思う。それより早く答えたい場合は、とにかく答えになりそうなものを当てる必要がある。

 

 例えば、名前が非直感的、他より知名度が低いといった理由でグループの中で浮いているものは問われやすい。そういうものに心当たりがあるなら答える価値はあるかもしれない。

 また、違うアプローチとして列挙される順番を考えるという方法がある。人によるが、クイズの問題としてなにかを列挙しようという時に思いついた順に適当に並べることは多くはない。知られている並び順だったり、なんなら五十音順だったりすることもある。

 ただ、どちらのアプローチでも(よほど定型化した問題でない限り)推測の域を出るものではないし、誤答になっても文句を言えるようなことではないのでチャレンジはほどほどに。

*3:音ゲークイズをやらない人にも楽しんでもらう」の前には「音ゲークイズをやらない人にも来てもらう」という巨大な壁があるのだが......